エクスプローラー II に起こったデイトナ異常人気による異変とは!?
ロレックスに限らず、腕時計の最もスタンダードな文字盤カラーといえば黒と白である。ではどちらの色が人気かというと黒に軍配があがる。特にスポーツ系モデルだとなおさらだ。
その理由は、白は膨張色なのに対して黒は収縮色のために時計全体が引き締まった印象となり、なんとなく精悍でカッコよく見えるからにほかならない。これはロレックスの場合も同じ。デイトナ人気の火付け役となった旧タイプは黒文字盤が圧倒的に強く、実勢価格も黒が割高だった。
2016年のモデルチェンジによって登場した現行デイトナのRef.116500LN。デイトナ史上において最も高額なプレミアム価格となっている
しかし、2016年にベゼルにブラックセラミックを採用した現行デイトナにモデルチェンジしてからというものその状況は一変した。黒ではなく白文字盤が圧倒的に高い支持を集めたのである。
ポイントはブラックセラミックにあると思う。膨張色の白文字盤であってもそれを縁取りするようにベゼルや三つのインダイアルに黒が使われたため、引き締まって見える。時計スーパーコピーまた、これによって黒文字盤×黒ベゼルのタイプよりもデザインにメリハリが効いて、さらにカッコよく見えるのだ。
1970年頃から87年まで生産された手巻きデイトナの最終形、第3世代のRef.6263。ほかにベゼルは黒でなく通常のメタルベゼルタイプ(Ref.6265)もあった
加えてもうひとつ、1987年頃まで製造されていたかつての手巻きデイトナにも黒ベゼルタイプがあった。いまや実勢価格が1000万円以上もする愛好家垂涎のアンティークデイトナだが、それに配色が似ているという点も少なからず背景にはあると思われる。
そのため現行デイトナの白文字盤は黒よりも何と50万円以上も実勢価格が高いという状況だ。そして、この影響をもろに受けたのが、デイトナと同じく、ステンレススチールモデルに白と黒の2種類の文字盤がラインナップするエクスプローラー II である。
今年モデルチェンジされたため旧型となったRef.216570。実勢価格は黒が135万円、白が160万円と20万円以上も格差が生じた
これも以前は黒文字盤が人気だったが、いまは白文字盤に人気が集まっている。そのため現行モデルに至っては10万円ほど、写真の旧型については20万円以上も実勢価格に価格差が生じてしまった。ロレックス 偽物別にベゼルが黒というわけではないため、黒文字盤のほうが引き締まった印象なのは明らかなのだが、何とも不思議な現象が起こっているのだ。
さて、そんなデイトナやエクスプローラー II も含め、ロレックスの現在の実勢価格はどうなっているのか、8月27日時点の定点観測結果(「週間ロレックス相場」より)は以下のとおりである。前月調査では6月から7月にかけて、デイトナの30万円上昇を筆頭にほかも6〜7万円ほどアップするなどかなり変動したが、今回大きな動きだったのは、ミルガウスの11万円上昇とエクスプローラー I の12万円ダウンぐらいで、全体としては驚くほどの大きな動きにはならなかったようである。